不動産の専門家とは.

前回、不動産(土地や建物)に関する手続きでは、専門家たちとの付き合いが欠かせないことをお話ししました。
では、具体的に、どんな時に、どんな専門家とお付き合いする事になるのでしょうか?
困ったときに、誰に相談すればいいのかを知っておくだけでも、大変心強いのではないでしょうか?

☆ 宅地建物取引主任者・・・不動産契約のプロ。(不動産業者の多くの方が取得者しています。)
不動産の売買・賃貸などに関する事を相談しましょう。

☆ 税理士・・・税金のプロ。
不動産売買で生じる税金、相続税、贈与税などに関する事を相談しましょう。

☆ 司法書士・・・不動産登記のプロ。
売買や相続の際の名義書き換え(所有権移転)や、ローンなど借入金(抵当権設定)の登記などに関する事を相談しましょう。

☆ 土地家屋調査士・・・不動産登記・測量・境界問題のプロ。
建物の新築・増築や取壊し、敷地の分割などに関する事を相談しましょう。

☆ 行政書士・・・県市町役所に提出する書類作成のプロ。
農地の転用や調整区域での建築などに関する事を相談しましょう。

☆ 弁護士・・・法律のプロ。
どのような事でも相談可能ですが、敷居が高いイメージがあり、相談料が必要な場合が多いので、一般にはトラブルが発生したときに相談する場合が多いようです。

☆ 建築士・・・建築設計のプロ。
建物の新築・増築などの設計をなどに関する事を相談しましょう。

それぞれの専門家の特徴を説明しましたが、たとえば、「農地を買って、宅地に造成して家を建てる」といったケースなら誰が関わるのでしょうか?
① 宅地建物取引主任が売買契約手続きを、②行政書士が農業委員会で農地転用手続を、③司法書士が名義変更とローンの登記をする。その後、④建築士が建物を設計し、⑤完成した家を土地家屋調査士が登記する。
この様にたくさんの専門家が関連しながら進んで行くのです。
従って、各専門家は、自分の専門分野だけでなく、広く周辺知識を持っていなければなりません。
残念な事に、もし問題が発生すると、結局はみなさんに降りかかってくるのです。
実際にはどの専門家に相談しても構わないのです。
自分で回答できない内容でも、他の専門家を紹介したり、連携をとって相談に乗ってくれるはずです。
少しでも疑問に感じる事や、不安なことがあれば早め早めに解決することをお勧めします。